歳時記をひもといたが、この行事はまだ季語にはなっていないらしい。ハロウィーンのことである。バレンタインデーは既に季語になっているから、そう遠くない時期に認知されるのでは▼手元の百科事典によれば、毎年10月31日に催されるハロウィーンは、アイルランドなど古い時代のケルト人の祭礼に由来する。秋の収穫を祝い、悪霊を追い出すという習俗である▼米国に移ってからは主に子どもの祭りとして定着し、「トリックオアトリート」(施さないといたずらする)と呼びかけながら地域を回り、お菓子をねだることで知られている。近年、日本では仮装を楽しむイベントとして若者を中心に盛り上がりを見せている▼本県でもこの週末に各地で多彩な催しが予定されている。郷土色豊かに工夫を凝らしたのが、壬生町の「壬生流ふくべたちのハロウィンナイト」。カボチャの代わりに特産品のかんぴょうのもととなる「ふくべ」(ユウガオの実)をランタンに仕立てた▼ハロウィーンと言えば、世界中に緊張と不安定を強いる米国のトランプ大統領を連想する。厄介この上ない「トリックオアトリート」を連発する姿がダブって見える▼だが、せっかくのお楽しみである。やぼはこれ以上言うのはよそう。クリスマス同様、季節を彩る行事として本県にも根付いていけばいい。