「記憶にない」不作、嘆く農家 栃木県コメ作況「不良」

 農林水産省が29日公表した15日時点の調査による2017年産水稲の全国の作況指数(平年=100)で、本県は03年と同じ93でこのまま確定すれば11年ぶりの「不良」となる。7月下旬から8月にかけて続いた曇りや雨で、日照不足や低温という候不順が大きな影響を及ぼした。農家からは「こうした不作は記憶にない」、「収穫量が少なく、収入が減ってしまう」と力ない声が聞こえてくる。

 「実が入っていない。見て分かる」。大田原市滝岡、農業関谷規一(せきやきいち)さん(68)は、わずかに残る刈り入れ前の稲穂を前にして嘆いた。

 所有する約30ヘクタールの田んぼで見込まれる今年の収穫高は、昨年より2割ほど少ない約7万2千キロ。約500万円の損失という。

 宇都宮市篠井町の農事組合法人「しのい夢ファーム」の手塚秀一(てつかひでいち)組合長(62)は「例年に比べ収穫量は2割少ない。今年は厳しい状況だ」と肩を落とした。

 このため手塚組合長によると、実が未熟なままの「くず米」が前年比2・5~3倍もあるという。