芸術祭賞3作など190点展示 栃木県芸術祭美術展、30日開幕

 第71回県芸術祭美術展(洋画・彫刻・工芸)が30日、県立美術館で開幕する。大賞の芸術祭賞には、洋画部門で大門勉(だいもんつとむ)さん(鹿沼)の木版「甍(いらか)のある風景」、彫刻部門で改鉄成(かいてつなり)さん(同)の「未来へ」、工芸部門で宇佐美成治(うさみせいじ)さん(宇都宮)の陶芸「漂流する種1」が輝いた。10月12日まで、入賞・入選作品190点が展示される。

 応募総数は219点。内訳は洋画部門129点、彫刻部門17点、工芸73点で、昨年と比べ洋画が20点減、彫刻は同数、工芸は微減だった。

 洋画部門では10年ぶりに版画が芸術祭賞に選ばれた。大門さんの作品は、何げない風景ながら見る人を引きつける空間演出、光の表現などが評価された。油彩の大きな作品にも負けることのない存在感がある。全体としては風景を描いた作品が多く、人物画や抽象画は例年よりも少なかった。丁寧に描き込まれ、作者の熱意が伝わってくるものが多かった。

 彫刻部門には幅広い年代から具象、抽象など多種多様な作品が集まった。制作者の考えや思いが伝わってくる作品が多かった。改さんの作品は、鉄と木を素材に古代魚のようなものが跳びはねる姿を表現。技術力の高さやインパクトのある造形が評価された。

 工芸部門は、陶芸、竹工芸、染織を中心に力作がそろった。宇佐美さんの作品は、作品名のコンセプトをよく表している点などが評価された。完成度が高く、生命の力を考えさせる。