横浜から5巡目で指名され、野球部員に胴上げで祝福される益子京右捕手=25日午後7時分、佐野市葛生東2丁目の青藍泰斗高

 プロ野球ドラフト会議が25日、都内で行われ、青藍泰斗高の益子京右(ましこきょうすけ)捕手(17)がDeNAから5位指名を受けた。指名の後、後ろで見守っていた母に向け「12年間ずっと支えてきてくれた。『今までありがとう』と言いたい」と感謝の思いを伝えた。母と子の二人三脚でプロの世界へとたどり着いた瞬間だった。

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 益子選手の母恵子(けいこ)さん(52)は、益子選手が小学校に上がる前に離婚し、女手一つで育ててきた。益子選手が野球を始めた小学1年のころから口癖は「やるなら練習は毎日。中途半端はだめ」。プレー以上に人としての成長に重きを置き、「道具を大事にできないようではうまくなれない」と、真冬でもスパイクをきれいにしてからでないと玄関に入れなかったという。

 野球に関する知識は全くなかったが、チームメートの父親に練習方法を聞いて勉強。仕事終わりには積極的にキャッチボールや筋力トレーニングに付き合ってきた。母のサポートを受けながら益子選手はレベルアップ。3年時にはプロのスカウトから注目されるようになった。

 この日、恵子さんは「京右」の名前を授かった宇都宮市の二荒山神社へ祈願してから青藍泰斗高へ向かった。祈るように両手を重ねてテレビ画面を見つめ、指名を待った母は「もしかしたらダメかもと思った。『神様ありがとう』という思いでいっぱい」と胸をなで下ろした。

 プロ入りの切符をつかんだ益子選手は「早く1軍でプレーする姿を見せてあげたい。一軒家を買って恩返ししたい」と話す。会見後、恵子さんは「つらいことも多かったはず。いい仲間たちに出会えてよかった」とチームメートから祝福の胴上げを受ける息子の姿に目を細めていた。