難問を一つ。「キャベツの千切りと赤キャベツの千切り」。「キャベツの千切りとカットレタス」。どちらのパックが生鮮食品で加工食品か。お分かりになるだろうか▼答えは前者が生鮮で後者が加工とのこと。その理由は、同種だと生鮮、異種混合だと加工になるからだという。先日、県庁で開かれた「食品表示」をテーマにした会合で紹介された▼講師を担った内閣府消費者委員会のメンバーで宮城大名誉教授の池戸重信(いけどしげのぶ)さんによれば、生鮮には原産地、加工には期限表示が義務づけられている。同種か異種か専門家でも頭をひねるくらいだから、業者にとっても難問この上ない▼食品衛生法とJAS法、健康増進法が一元化され、食品表示法が施行されたのが2015年4月。食品の安全性と選ぶ際の目安となることを目的にしたこの法律は、5年の経過措置を経て2年後には完全に移行する▼だが、課題は多い。直接、安全性に関わる消費期限や保存方法、アレルゲンはもとより遺伝子組み換えや栄養表示など、多くの項目を限られたスペースにどう分かりやすく掲載するか。インターネットの活用なども要検討課題だという▼「食品表示は業者と消費者を結ぶ信頼の絆」だと池戸さんは強調する。複雑極まりない制度だが、消費者が上手に活用できるよう一層の工夫を求めたい。