工業用水、55%が35年間未利用 栃木県「鬼怒工水」事業 管理費157億円、一般会計で負担

 県企業局が企業に水を供給する工業用水道事業で、最大取水量の55%の水が1982年の事業開始から35年間未利用であることが4日までに、県や同局への取材で分かった。社会情勢の変化などによって需要が生まれず、水余りの状態が続く。県は毎年、未利用水分のダム管理費などを一般会計から拠出。繰り出し金は2016年度末で累計約157億円に達し、未利用水の活用が長年の懸案となっている。

 事業は「鬼怒川左岸台地地区工業用水道事業(鬼怒工水)」で、水源は川治ダム(日光市)。工業用水として毎秒1・83立方メートル分(日量15万8100立方メートル)の取水が可能だ。

 そのうち55%に当たる同1・0立方メートル分(日量8万6400立方メートル)が事業開始以来未利用で、県が負担する。県民1人当たりが使用する1日の平均水量に換算すると、約25万人分に相当する。

 残る45%の同0・83立方メートル分(日量7万1700立方メートル)は企業局が管理する。だが4月時点で供給しているのは、宇都宮市の清原工業団地などの工場に同0・286立方メートル(日量2万4700立方メートル)。同局分の約3割にとどまり、最大取水量の84%の水が余っていることになる。