【那須雪崩事故】訓練範囲、生徒と教員の認識ずれか 検証委で報告

 那須町の国有林で大田原高山岳部の生徒、教員計8人が死亡した雪崩事故で県教委が設置した検証委員会の第6回会合で31日、8人と同じ班にいて救助された生徒や教員への聞き取り調査の結果が公表された。事故が起きた雪上歩行訓練を巡り、生徒たちは「最終的にどこまで進むのか(教員から)具体的な説明はなかった」と証言した一方、教員は「講師間で目的地の共通認識はあった」と話したという。講師の教員の認識が生徒に伝わらず、両者間で行動範囲などの認識にずれがあった可能性が浮かんだ。

 聞き取り調査は7月29日、大田原高で実施。戸田芳雄(とだよしお)委員長ら委員5人が、雪崩に巻き込まれた生徒3人、講習会に参加した教員3人など関係者計9人に聞き取りした。

 生徒たちは訓練時、講師の教員から「スキー場から横の林に入り、行ける所まで行って戻る」との説明を受けたが「最終的な目的地の説明はなかった」と証言。最終的には樹林帯を抜け、強まってきた風を避けようとさらに上方の岩を目指すことを教員に申し出たという。

 一方、教員たちは行動範囲の認識を巡り、講習会で中心となった教員3人が事故当日朝、歩行訓練への計画変更を協議した段階では認識に差があったが、他の教員を集めて説明した段階では「スキー場や樹林帯を指さしながら説明したため、講師間の共通認識が図られたと考えていた」と証言したという。