「田んぼダム」に貯水し水害軽減 思川西部で今秋から整備 小山市

【小山】2015年9月の関東・東北豪雨を受け、水害対策として市思川西部土地改良区(松本益一(まつもとよしかず)理事長)は今秋から「田んぼダム」の整備に乗り出す。田んぼが持つ貯水機能を利用して排水口に水量調節用の木製板などを設置し、洪水や水田被害の軽減を図る。同改良区によると県内初の試みで、水田所有者の協力を得ながら5年後までに市内約3千カ所、計約1200ヘクタールの田んぼに整備する方針。

 15年の豪雨では市西部にある同改良区内で河川や水路が氾濫した一方、与良川排水機場付近の生井地区などでは約100ヘクタールの水田で最大浸水約1メートル、耐水期間1週間の被害に遭った。

 田んぼダムは新潟県見附市や新潟市を先進地に全国に広がりつつある。田んぼの排水口にポリエチレン製の升状の装置を設置し、そこに直径約4センチの穴が空いた木製板を挟むことで雨水を一時的に水田にためて、少しずつ排水する。メンテナンスや設置も簡易なことから採用を決めた。

 元宇都宮大農学部教授の後藤章(ごとうあきら)さんの協力を得て、上国府塚(かみこうつか)など市内8地区に実験田を設けてシミュレーションを行い、同改良区内の下生井地区で効果が大きいことが分かったという。