青年時代の北米放浪にスポット 企画展「川上澄生の北米体験」10月1日まで 鹿沼 

 【鹿沼】川上澄生(かわかみすみお)美術館で企画展「川上澄生の北米体験−忘れがたい夏の物語−」が開かれている。川上の青年時代の北米での放浪の旅にスポットを当て、初公開の友人からの手紙をはじめ、放浪先を表現した作品などを展示。同館の原田敏行(はらだとしゆき)学芸員(36)は「若くて多感な時期の放浪は、創作活動の原点となった。川上澄生の新しい一面が見られる」と来場を呼び掛けている。10月1日まで。

 北米放浪時代を同館がテーマに取り上げるのは7年ぶり。青山学院高等科を卒業後、進路を決めかねていた川上は父英一郎(えいいちろう)の勧めを受け、1917年10月~18年8月にカナダや米国のシアトル、アラスカなどを放浪した。

 放浪先の建物や人々、自然風景、港などを表現した木版画51点を展示。66年に制作した木版画「アラスカの聖昇天教会」(縦31・7センチ、横24・3センチ)は川上の代表作「アラスカ物語」の表紙を飾った作品。川上は晩年に至るまで北米をテーマに取り上げており、放浪の経験は創作活動の大切なインスピレーション源になっていたという。

 午前9時~午後5時。一般300円など。月曜休館(祝日の場合は翌日休館)。(問)同館0289・62・8272。