栃木県内市町の「貯金」10年で45%増 施設老朽化、災害などへに備え

 地方自治体の貯金に当たる基金について、県内25市町の2015年度の残高は1869億円で、10年間で45%増えたことが13日までに、県のまとめで分かった。施設の老朽化や災害、景気低迷など不測の事態への備えとして全体的に増加傾向にあり、上三川、芳賀両町を除く23市町が10年前に比べ増えた。

 膨らむ地方の基金に対し、経済財政諮問会議が問題視するなど議論が起きており、その在り方に注目が集まっている。

 県によると、県内25市町の05年度の基金残高は1291億円で、この10年で578億円増えた。

 基金は主に、使途が決まっていない「財政調整基金」、公債の償還に充てられる「減債基金」、庁舎建設費など特定の目的のために備える「その他特定目的基金」の3種類。財政調整基金は05年度比で275億円増の727億円、その他特定目的基金も231億円増の880億円となった。自治体は施設の老朽化を見越した施設更新費や不景気による減収対策、災害などに備え基金を蓄えている。

 市町別で最も基金が多いのは宇都宮市の375億円。那須塩原市149億円、足利市135億円と続く。このほか、下野市や日光市などは10年間で基金総額が倍増した。

 宇都宮市は今後、新最終処分場や次世代型路面電車(LRT)事業など大型事業が控えており、同市財政課は「決して余裕があってためてきたわけではない。今後基金は5年で施設整備に約100億円使う予定」と説明する。