ものづくりの祭典に出展 那須の篠工芸 後継者不足危惧も「一筋の光」

 【那須】自生するシノを使い、ざるやかごなどの実用品を編む県の伝統工芸品「那須の篠工芸」が、9~11日に東京国際フォーラムで開かれる「ものづくり・匠の技の祭典2017」に出展される。那須の篠工芸は一時期、後継者不足から伝承が危ぐされたが、今回は80歳以上の4人の県伝統工芸士と共に若手も出品。地道に後継者育成に取り組んできた関係者からは「一筋の光が差し込んできた」との声が聞かれる。

 那須の篠工芸はシノをナタで四つに割り、皮の部分を残して「ヒネ」と呼ばれる素材を作り、編んで制作する。ヒネ作りをはじめ熟練を要するが、後継者不足に悩まされてきた。

 こうした状況を打破しようと、生産者でつくる町工芸振興会が14年から「しの工芸研修生制度」を開始。同会篠工芸部門代表の平山一二三(ひらやまひふみ)さん(83)ら4人の県伝統工芸士が講師を務めている。

 埼玉県加須市から2年半前に移住し、地域おこし協力隊員としても活動する中村舞子(なかむらまいこ)さん(26)は、研修生制度以外でも平山さんの下で修業を積んでいる。

 中村さんは「想像以上に難しい」としながらも、「自分で好きな形を作れるのが魅力。協力隊の任期終了後も町に残り、篠工芸を続けたい」と話す。