10月10日と言えば体育の日を想起する人も多いのでは。ハッピーマンデーが導入されてはや19年がたつ。語呂合わせがしやすいとあって「銭湯の日」「転倒防止の日」など数多くの記念日ともなっている▼「まぐろの日」もその一つ。奈良時代の歌人山部赤人(やまべのあかひと)が聖武(しょうむ)天皇のお供で兵庫県の明石地方を訪れ、マグロ漁で栄えた様子を歌に詠んだのが726年のこの日だったというのが由来だそうだ▼古くから親しまれてきた魚だが、特に宇都宮市民は無類のマグロ好きなのだという。総務省が政令市や県庁所在地などを対象に調べた家計調査(2015~17年の平均)で、マグロの年間購入量が3722グラムに上り、産地でもある静岡市に次いで堂々の全国2位に輝いた▼ちなみに外食部門ですしへの支出額は全国4位。すしネタの花形と言えばマグロを置いてほかにはないだろう。マグロ好きは正真正銘の本物なのである▼なぜ、これほど愛されているのか。マグロ事情に詳しい水産物卸「宮市」の佐藤将夫(さとうまさお)専務は、近海魚が出回らない内陸県でも鮮度が落ちにくいマグロは、刺し身としておいしく食べられたことが背景にあるのではと推測する▼高級魚で知られる太平洋クロマグロの資源枯渇が懸念されている。その美味に感謝しながら、マグロの行く末にも思いをはせる記念日としたい。