第51回関東高校自馬競技大会に出場するブラーボウォモ=2015年12月、東京・馬事公苑

2頭の祭壇の前で手を合わせる馬術部員=宇都宮白楊高

第51回関東高校自馬競技大会に出場するブラーボウォモ=2015年12月、東京・馬事公苑 2頭の祭壇の前で手を合わせる馬術部員=宇都宮白楊高

 県内高校で唯一の馬術部がある宇都宮白楊高で9月、新入生の基礎練習を支えてきた老馬2頭が相次いで死んだ。同校は今夏の「全日本高校馬術競技大会」で37年ぶり3度目の優勝。部員らは厩舎(きゅうしゃ)内に祭壇を設置し、日本一を見届けたかのように旅立った2頭を感謝とともに弔っている。

 死んだのは20歳の「ブラーボウォモ」と、25歳の「ビバ・アメリカン」。

ともに牡馬で人間でいえば約80歳、約100歳と高齢だった。近年は公式戦からは離れ、1年生が基礎技術を身に付けるための専用馬として乗り継がれてきた。

 ブラーボウォモは9月1日早朝に座り込んだまま立てなくなった。このままでは脚から壊死(えし)してくると考えられたため、安楽死の措置がとられた。もともとは中山競馬場の誘導馬だったこともあり、山口肇久(やまぐちとしひさ)部長(56)は「優しく従順な性格だった」と語った。

 ビバ・アメリカンは同月2日ごろから水や餌を口にしなくなり、ブラーボウォモの後を追うように数日後に息を引き取った。約15年間を同校で過ごし、2009年には当時2年生の見目瑛(けんもくあきら)監督(26)とともに関東大会で優勝。見目監督は「勝ち気で賢く、人の気持ちが分かっている馬だった」と振り返った。

 祭壇に並べられたのは2頭の写真のほか、生前使用していた手綱や餌入れなど。部員は厩舎に来ると欠かさず線香を手向け、手を合わせる。OBが献花に訪れることもあるという。

 主将の礒田陽翔(いそだひなせ)さん(16)は「僕たちが優勝できたのは2頭のおかげ。天国では好きなだけ走り回ってほしい」と冥福を祈った。