競技のすそ野の広がりを感じ、誇らしかった。

 自転車ロードレースチームの整備士「メカニック」の研修スタッフとして今夏、中国遠征に帯同した作新学院高1年、増子悠樹(ますこゆうき)さん(16)=那須塩原市横林=を縁あって取材した。

 日伊共同チーム監督へ3千字に及ぶ「ラブレター」を送った熱意などを買われ、レース帯同を許された。全13戦で総走行距離1800キロ以上。高地での過酷な戦いは高山病の危険と隣り合わせ。初めて味わう緊迫感だったという。

 「誰かが楽をすればどこかにミスが生じる。選手もメカも一人一人が役割を全うして初めてレースが成り立つ」。世界を見た16歳が口にする言葉は社会人の自分にも当てはまるように感じ、胸に突き刺さった。

 国際レース「ジャパンカップ(JC)」をはじめ、数々のレースの舞台となる本県。選手だけでなく、裏方を志す少年が出てきたことは競技の認知度が高まったことを証明している。

 19日、宇都宮市でJCが開幕する。新たな夢を生む熱いドラマを期待したい。