県交通安全協会が運営する西那須野自動車学校(那須塩原市下永田3丁目)に勤務していた男性職員=当時(51)=が自殺したのは、上司によるパワーハラスメントが原因として、男性の遺族が協会と上司3人に約8300万円の損害賠償を求める訴訟を宇都宮地裁に起こしたことが21日、分かった。協会側は請求棄却を求める答弁書を提出し、争う構えを見せている。

 訴状によると、男性は2012年、同協会に就職し、協会が運営する同校で勤務を始めた。15年1月以降、当時の上司から集中的に叱責(しっせき)されたり、始末書の提出を求められたりしたという。

 16年10月には仕事のミスにより、当時の男性校長から「お前みたいのがいなくても、代わりはいくらでもいる。(周囲に)迷惑がかかるからすぐに辞表を持ってこい」などと怒鳴られたという。

 その頃から家族に「死にたい」「誰も何も聞き入れてくれない」などと頻繁に言うようになった。今年2月、家族宛ての遺書と、協会宛てにパワハラなどに関する内部通報文書を残し、福島県白河市内の自宅敷地内で自殺した。

 遺族の代理人弁護士によると、協会は内部調査を行い、遺族に「パワハラや不適切なことはなかった」などと回答したという。遺族は不服として6月14日付で提訴した。