鉢皿に盛られたのは一見すると、中華の酢豚。だが口に運ぶと、味はあっさりしょうゆ味。35年前の創業当初からメニューに並ぶ、変わらない味だ。

 長野県出身の店主竹重仁(たけしげひとし)さん(67)が同県で修業中に身に付けた、自身にとっても思い出の味。大ぶりの豚バラ肉と、甘く歯応えがあるタマネギ。1皿で違った食感が楽しめる。税別900円で供されるボリュームは、家族で食べてもみんなが満足できそうだ。

 刺し身、煮物、焼き物など和食を中心に、常に約120品以上のメニューをそろえる。その理由を、竹重さんは「お客さんに『あれが食べたい』と言われれば、たいていの物はご用意したいから」と話す。

 ロードサイドの大型飲食店が並ぶ地域で、今や古参店の一つとなった。メニューや店づくりの研究に余念がない。「お客さんに教えられることが多い」。常連客から「いい店がある」と聞けば、全国に足を運ぶ。

 その成果は、市内の飲食店が競う「足利グルメグランプリ」でグランプリを2度獲得するなど、創作料理にも結実している。昼夜とも対応するワンコイン弁当(税込み500円)も手掛け、古参ながら新たなチャレンジも続ける。

 ◆メモ 足利市田中町32の16。午前11時半~午後2時、同5~9時半(13日まで昼は休み)。木曜定休。(問)0284・72・7265。