日光・湯西川に隠れ住んだ平家落人の子孫が、創業家の血筋とつながることから命名。パッケージには平家の紋章が記されている。

 製造開始から34年、広井雅人(ひろいまさと)工場長(58)は「平家の名に恥じぬ商品を作りたいと精進した」と話す。こだわりは、「甘み」「軟らかさ」「におい」の三つ。

 「いろいろ試したが、これ以上はない絶妙の甘み」と絶賛する北海道産の大豆を使用。豆は直径約1メートルの釜で煮るが、理想の軟らかさを実現するため、低圧力でじっくり調理する。釜の圧力を一定に保つ調整などは全て職人の勘だ。

 納豆のにおいが苦手な人もいるが、消臭・吸湿作用がある鉱物が含まれる大谷石室で発酵させることで、においを抑える。約36~40度に保たれた工場の大谷石発酵室に入ると、通常の発酵室と比べ乾燥しており、においも格段に少ない。

 「平家納豆しか食べられない」-。販売をやめたスーパーに、客から苦情が殺到したという。本社直売所での価格は、小粒(40グラム2個入り1パック)、中粒(同)、大粒(70グラム)とも税込み120円。大粒が最優秀など、全て全国納豆鑑評会で受賞歴を持つ。錬りに練った職人の味に、平家の誇りが受け継がれている。

 ◆メモ 宇都宮市宮山田町2353の1▽本社直売所「豆水撰(まめすいせん)」は午前10時~午後4時、定休1月1~3日。東武宇都宮百貨店にも直売所▽(問)0120・064447。