子どもの頃、「この世で一番おいしい飲み物は何?」と聞かれたら、迷わずこう答えた。

 「コーヒー牛乳!」

 高校生になっても、汗だくになった夏の部活動の最中には、スポーツドリンク代わりにがぶ飲みしていた記憶がある。

 どの社の製品もおいしいが、私の好みは地元の老舗、針谷乳業(針谷享(はりがいすすむ)社長)の「針谷コーヒー」。コクと深みがありながら、さっぱりした上品な味わいだ。

 針谷コーヒーの誕生は1954年ごろで、半世紀以上の歴史を誇る。先代の故針谷正(はりがいただし)さんが開発した。

 コーヒー豆を東京で調達し、七輪(しちりん)にアルミの鍋をかけ、「朝から晩までドリップしていました」と、正さんの妻で専務の美智子(みちこ)さん(81)は語る。ドリップ抽出液と牛乳の比率は半々で、手作業で瓶詰めしたそうだ。

 その後、容器などの移り変わりはあるものの、新鮮な生乳を使い、コーヒーをドリップで抽出する丁寧さは、今も変わらない。本社でも製品を直販しており、200ミリリットル入りで1パック60円(税込み)。

 間もなく、夏本番。暑さに少し疲れたら、冷えたコーヒー牛乳で一息つきませんか。

 ◆メモ 宇都宮市東宝木町11の1▽製品の直販は午前9時~午後5時ごろ▽無休▽(問)028・621・4626。