家庭での性教育、正しい知識を愛情込めて 宇都宮の助産師・上田さん

 「寝た子を起こす」とも言われ、親子間で何となく触れにくい性の話題。だが、子どもを取り巻く環境の変化とともに「小さい時から正しい知識を」との考えが注目されるようになった。県内外で講演活動に取り組む宇都宮市在住の助産師、上田美和(うえだみわ)さんは「子どもはいつまでも寝ていない。さわやかに起こしてあげるのが大人の役目」として、家庭での愛情を込めた性教育の大切さを訴えている。

 「30~40年前に比べ、性にまつわる情報は600倍といわれる」と上田さん。日本では性教育が遅れているにもかかわらず、性産業は盛んだとして、子どもたちが誤った知識を持つことを懸念する。5月に講師を務めた講座「おうちでできる生と性のおはなし」でも、「親が、家で愛情を込めて教えて」と繰り返した。

 では、どんなことを教えればいいのか。上田さんによると、乳幼児のうちから伝えたいのが「プライベートゾーン」のこと。全国で子どもを狙った性犯罪が後を絶たない中、こうした危険から身を守ることにもつながる。「どんなに大きくなっても伝えてほしい」。

 10歳を過ぎてからの性教育は意外と難しく、性についてオープンに話せる親子関係が鍵になってくるという。この時期は、セックスで妊娠する可能性は必ず3割あること、性感染症の危険性、避妊などについて伝え、上田さんは「男の子の母親は、特に責任の取り方を教えてほしい」と話す。

 上田さんは「家庭での性教育は、自分自身のルーツを知る第一歩でもあり、自己肯定感を育むことにもつながる」と話している。