【那須雪崩事故】「前例踏襲で危機意識低下」と指摘 検証委が中間報告

 那須町湯本の国有林で登山講習会中だった大田原高の生徒7人と教員1人の計8人が死亡し40人が重軽傷を負った雪崩事故で、県教委が設置した第三者による検証委員会(委員長・戸田芳雄(とだよしお)東京女子体育大教授)は30日、前例踏襲で危機意識が低いまま実施されてきた講習会の在り方、講師を務める教員の雪崩に関する知識の不十分さなど、安全管理の問題点を指摘する第1次報告(中間報告)書を県教委に提出した。検証委は同報告書などを踏まえ9月末までに再発防止に向けた提言を取りまとめる。

 報告書はA4判99ページ。(1)春山安全登山講習会の計画・運営状況(2)当日の活動状況(3)事故発生時の状況と対応(4)初期対応時の取り組み(5)現在までの取り組み−の5項目で事実関係と問題点をまとめた。

 50年以上前から開かれてきた講習会について「伝統的行事化し、危機管理、安全管理の観点からの準備や見直しの意識が低くなっていた」と批判。事故発生時、本部の教員は無線機を携行しておらず、「救助要請が大幅に遅れた」などと不備を指摘した。
死亡した8人がいた1班は、生徒らの意向に引率講師も反対することなく応じて「天狗(てんぐ)の鼻」と呼ばれる一帯の「天狗岩」を目指したが、「講師の雪崩に関する知識が未熟だった」と指摘。「訓練の目的や安全確保を十分に勘案し、毅然(きぜん)とした態度で明確な指示を出す必要がある」とした。