歌麿の「雪」と「花」、138年ぶり日本で再会 神奈川箱根町・岡田美術館で7月28日から 「月」の高精細複製画も

 「雪」と「花」が日本で夢の再会−。栃木市ゆかりの浮世絵師喜多川歌麿(きたがわうたまろ)(?~1806年)の肉筆画3部作「雪月花」のうち「深川の雪」と「吉原の花」を展示する特別展が28日~10月29日、神奈川県箱根町の岡田美術館で開かれる。「吉原の花」が米国から“里帰り”し、「深川の雪」を所蔵する同館で公開される。「雪」と「花」が日本で同時に展示されるのは実に138年ぶり。原寸大の高精細複製画の「品川の月」も並び、歌麿の大作3部作をそろって鑑賞できる貴重な機会となる。

 3部作は1788~1806年頃、栃木市の豪商善野(ぜんの)家から依頼を受け、同市内で制作されたと考えられている。1879年に同市の定願寺でそろって展観された。

 現在、「月」はフリーア美術館(米国・ワシントン)が、「花」はワズワース・アセーニアム美術館(同・コネティカット州)が所蔵している。「雪」は1952年に銀座松坂屋で展示されて以来長く行方不明だったが、2012年に発見された。

 「月」はフリーア美術館設立者の遺言で外部への持ち出しができないが、「花」が日本へ来るのは1995年に千葉市美術館で開かれた「喜多川歌麿展」に出品されて以来、22年ぶりとなる。

 今回の特別展は、雪月花を所蔵する日米3館の巡回展の一環。1月からワズワース・アセーニアム美術館で始まり、4月~今月9日はフリーア/サックラー美術館で開催されている。

 3部作に加え、同館で収蔵する歌麿の肉筆画「三美人図」と「芸妓(げいぎ)図」も特別に公開する。(問)同館0460・87・3931。