困窮家庭にもサッカーの夢を 元栃木SC主将が無料スクール、会社社長が支援

 経済的に苦しい家庭の子どもたちが夢を持つ手助けにと、栃木SC元主将で現サッカー解説者の佐藤悠介(さとうゆうすけ)さん(39)が7月から小学校高学年向けのスクールを無料で開講する。子どもの貧困問題に関心を持つ宇都宮市の経営者がスポンサーを引き受けた。全ての子どもが平等に夢を追える社会の実現に向け、2人は支援の輪が広がることを願っている。

 佐藤さんは昨春、病院などの給配食業務を手掛ける「日本栄養給食協会」(同市下岡本町)の橋本正行(はしもとまさゆき)社長(64)と出会った。6人に1人の子どもが貧困の中で生きる現実に橋本社長は「家庭の事情でやりたいことができない子どものために何かできないか」と、佐藤さんに相談した。

 Jリーグ8クラブで活躍した佐藤さんも元プロとして果たすべき役割を考えていた。自身のスクールには多くの小学生が集まるが、中には経済的な理由から月1回通うのがやっとという母子家庭の子どももいた。さらに、東日本大震災の被災地支援を目的としたアスリートの出前授業で宮城、福島両県を訪問。津波で家族や家をなくした子どもと触れ合う中で「出会った子どもたちを幸せにしたい」と思うようになった。

 話し合いを重ねる中で浮上したのが無料スクール。今月20日、佐藤さんが元日本代表FW鈴木隆行(すずきたかゆき)さん(41)をゲストに招いて宇都宮市で開催した無料サッカーイベントには150人以上の小学生が参加。その約1割が母子家庭であり、多くが経済的に苦しい状況に置かれていた。

 無料スクールは7月中旬から宇都宮市で月2回ペースで開催し、佐藤さんに加え元プロ選手も講師に招く予定。