「カスリーン台風」体験談や絵本で後世に 渡良瀬川河川事務所がまとめる 足利

 【足利】渡良瀬川流域で大きな被害が出たカスリーン台風を後世に伝えるため、国土交通省渡良瀬川河川事務所は23日までに、当時の様子を伝える絵本と漫画、体験談集を発行した。猿田町の徳蔵寺住職源田晃澄(げんだこうちょう)さん(74)ら被災者の証言をまとめた。5千部ずつ発行し、渡良瀬川流域8市町の全小学校と図書館に配るほか、7月3日から岩井町の「わたらせ川のふれあい館『せせら』」でも無料配布する。

 カスリーン台風は1947年9月に発生し、洪水などによる死者・行方不明者数は1100人に上った。渡良瀬川流域では堤防の決壊が多発。市内では300人以上の命が失われた。

 源田さんは4歳でカスリーン台風の被害に遭った。現在は慰霊碑保存協議会の代表を務め、毎年慰霊祭を開くほか、市内の中学校で当時の体験を伝える活動を行っている。

 同事務所では、今年で災害発生から70年を迎えることから冊子発行を決めた。