公式戦、半世紀ぶり「登板」 女子硬式野球元選手の阿部さん 11日、地元・宇都宮の試合で始球式

公式戦、半世紀ぶり「登板」 女子硬式野球元選手の阿部さん 11日、地元・宇都宮の試合で始球式

 県内外で女子の硬式野球の人気が高まる中、往年の名選手が約半世紀ぶりにマウンドに立つ。戦後、女子硬式野球チーム「白元」の中心選手として活躍した阿部(あべ)シゲエさん(81)=同市在住=で、11日に宇都宮市の宮原球場で行われる関東女子硬式野球リーグ(ヴィーナスリーグ)で始球式を行う。阿部さんは「若い人は私たちの時代よりもみんな上手。さらに女子野球を盛り上げてほしい」と後輩にエールを送る。

 阿部さんは宇都宮市出身。宇都宮須賀高校(現宇都宮短大付属高)時代はソフトボール部に所属、名監督の土岐栄(どきさかえ)さんから指導を受け、国体などで優勝した。能力が認められ、白元などで約10年間プレーした。

 白元は戦後間もない1950~60年代、都内にあった女子硬式野球チーム。阿部さんは主にショートとして活躍し、ピンチではリリーフピッチャーとしてもマウンドに上がった。57年秋、東京・後楽園球場で行われた日本選手権の三共戦では1死満塁のピンチで登板。見事に後続を打ち取り、初優勝に貢献した。

 女子リーグは最大10を超すチームが所属し、一時はプロ野球リーグとしても運営されていたが、人気の低迷や人材不足などで約20年で解散。阿部さんは引退後、都内で暮らし、グローブを手にすることはほとんどなかったという。