成人式から歌い続けて60年 ドン合唱団が節目の演奏会 宇都宮

 【宇都宮】成人式から歌い続けて60年。団員の平均年齢70歳超の市内の男声合唱団「ドン合唱団」(市村茂夫(いちむらしげお)団長)は3日、市文化会館小ホールで節目の演奏会を開いた。歌声は円熟味を増し、顔ぶれも当初から変わりつつあるが、歌で紡いだ友情は結成当時のメンバーの中で変わることはない。

 合唱組曲「水のいのち」を朗々と歌い上げたドン合唱団の全メンバー25人。壇上には、すがすがしい表情を見せる入江稔(いりえみのる)さんと安納勇夫(あんのういさお)さんの姿があった。入江さんは「楽しく歌えましたよ。音楽は心のご飯だから」。共に79歳の2人は、最年長にして結成時からの団員だ。

 1958年1月、成人式に集まった入江さんら陽西中の同級生が「みんなで何かやろう」と始めたのが合唱だ。混声で始まったが、翌年に男声合唱団へ衣替え。団名は「鈍感のドン」から取ったとされるが、次第に技術も向上。仲間をつなぐ“証し”は、演奏会や県芸術祭などで輝きを放つほどになった。

 しかし、やむを得ず退団した人もいる。創設メンバーの一人だった石井町、団体役員丸山秀彦(まるやまひでひこ)さん(80)は3日、客席から仲間の姿を見守った。