栃木県内業者、ビールなど販売減懸念 改正酒税法6月1日施行で値上げの動き 

 お酒の過度な安売り規制を強化する改正酒税法等が6月1日施行されるのを受け、県内でもスーパーを含む量販店を中心にビールやチューハイなどを値上げする動きが出ている。価格競争に歯止めを掛けることが目的だが、消費者からは「10円でも安い方がいいのに」との声が相次いでおり、店側には売り上げへの影響を懸念する声も上がる。

 「ビール類や焼酎の一部は、平均10%値上げする」

 県央のスーパーで仕入れを担当する男性(44)は打ち明ける。ビールの人気銘柄6缶売りの場合、6月からは価格を120円引き上げるといい、ケース売りなら480円上昇する。

 宇都宮市内などで営業する複数の量販店も上げ幅はばらばらとなる見込みだが、「1日から値上げする」「値上げの方向」と声をそろえる。

 各店が値上げに踏み切るのは国の規制強化が理由だ。お酒は国の重要な財源であり、アルコール依存症や飲酒に起因する事故などの影響もあるため、国は社会的な配慮が必要として、取引の安定化に乗り出した。

 ビールなどの消費量が多い商品を中心とした販売競争の激化が背景にあり、宇都宮市の酒類業関係者は「来店効果を高めるため、薄利覚悟で人気商品をできるだけ安くした」と明かす。

 1日施行の改正酒税法等では、仕入れ値と人件費などの販売管理費を合わせた総販売原価を下回る酒の販売を禁止する。違反すると最悪は酒販業の免許取り消しという罰則付き。関東信越国税局の広報担当者は「お酒を赤字で売るのをやめようということ」と話す。