宇都宮市議会の自民党議員会(17人)所属の市議12人が3月、同市議会事務局職員との懇親会で、参加議員一同からとして異動する職員3人に商品券2万円ずつ計6万円を贈っていたことが31日、下野新聞社の取材で分かった。同市によると、商品券は既に議員側に返還された。公職選挙法は選挙区内での寄付行為を禁じており、市内在住の職員3人への商品券贈与は同法に抵触する恐れがある。識者も「有権者への寄付、利益供与とみられてもおかしくない」と指摘している。

 複数の関係者によると、同会派の若手・中堅議員12人が3月17日夜、市内のホテルで、議会事務局から他部署に異動する3人を含む職員と懇親会を開いた。「世話になっている事務局職員を慰労したい」などの理由で、事務局からは他に職員7人が出席したという。

 会費は市議が1人1万円、職員は同5千円。席上、市議側が有志一同からとして3人に花束と1人2万円分の商品券が入った紙袋を渡した。

 市は4月下旬、情報を把握し調査。職員の1人は、紙袋を受け取った時「ハンカチのようなものと思った」とし、後で商品券と知ったと話したという。1人は商品券を使用済みだった。調査を受け3人は議会事務局を通じ商品券を議員側に返した。

 商品券は会費の額を大きく上回り、公選法が規定する寄付行為とみなされる可能性がある。市選挙管理委員会は「個別の事案を判断できる立場にない」とした上で「一般論でいえば公選法に抵触する恐れがある」としている。

 出席した市議の一人は取材に「(贈ったことは)事実だ」と認め、公選法抵触について「そういう考えはなかった」と話した。別の市議は「後から商品券と知らされ、『それはまずいのではないか』と思った」と明かした。