身近な地域の安全・安心を守る交番。しかしその交番が脅かされる事件が、全国で相次いでいる。19日には仙台市の交番で勤務中の男性巡査長(当時)が大学生に刃物で刺され死亡した。6月にも富山市で、警察官が死亡する交番襲撃事件が発生したばかりだった。

 県警もすぐに対応に動いた。襲撃事件を想定した訓練を実施し、受傷事故防止の徹底を県内すべての交番や駐在所に通達している。「いつ、どこで事件が起こってもおかしくない」という危機感の表れだろう。

 実際、県警を担当していると、万一の襲撃を警戒する声をよく耳にする。そんな中、駐在所勤務経験のある幹部の言葉が気になった。「駐在所は特に不安だろう。家族がいるから」

 駐在所は官舎の役割も兼ねており、家族帯同で赴任する警察官も少なくない。その数は県内188カ所で、交番の約2・5倍だ。

 地域住民の一番近くで治安を守る地域警察官。地元に開かれつつ、警察官が安全に働ける交番と駐在所の在り方が問われている。