1日午前11時50分ごろ、宇都宮市清原工業団地、次世代型路面電車(LRT)の宇都宮芳賀ライトレール上り線の軌道内で、隣の道路から右折しようとした同市、無職男性(68)の乗用車と、後方から直進して来たLRTの車両が接触した。乗客約70人と男性にけがはなかった。8月26日の開業以来、LRTが関係した交通事故は初めて。
宇都宮東署などによると、男性の乗用車は直進中、現場近くの清原市民センター前停留場に設置された駐車場を利用しようと誤って右折し、軌道内に進入。背後から来たLRTに気付かず、乗用車の右前部分がLRTの先頭車両の左側部分と接触した。
LRTは先頭車両と中間車両の左側部分を擦過し、乗用車は右前部分を損傷した。現場は片側1車線の直線道路で、右折禁止の場所だった。同署は原因を調べている。事故の影響でJR宇都宮駅方面行きの上り線は約50分後に運転を再開した。
運転男性は取材に対し、「LRTに乗ろうと思って訪れた。駐車場の入り口だと思い、間違えて右折してしまった」と話した。
遅延した電車に乗っていた上三川町、無職男性(63)は「道路に新しい軌道ができたから、まだ車のドライバーが慣れていないのでは。今後も事故は起きるだろう」と不安を口にした。