転んでも牛さんモー安心 那須塩原の牧場でICT活用実証 NTT東日本が支援

 全国畜産農業協同組合連合会(全畜連)と、民間企業のコンピューター総合研究所(茨城県ひたちなか市)、NTT東日本は、那須塩原市千本松のぜんちく那須山麓牧場で、情報通信技術(ICT)を活用した「肉用牛の転倒事故死防止」実証実験に今月末から乗り出すと、23日発表した。NTT東日本がICT支援で農業の課題解決に取り組むのは山梨県内の果樹栽培、福島県内の降霜害対策に続き3事業目。

 全畜連によると、肉牛飼育で、牛が出荷直前に転倒した時、自力で起き上がれない場合があり、夜間などに転倒し、気付かず放置すると、心不全や、胃のガスが抜けなかったりして死に至ることがあるという。

 2015年の和牛出荷頭数をみると、全国(農水省畜産物流統計)では約48万頭、本県(県調べ)は約1万2千頭。全畜連によると、転倒事故死(1頭当たりの損失約100万円)の発生率は毎年1~2%と見ており、損害額は全体で億単位に上ると推測されるという。そのため、転倒の早期発見による損失低減が大きな課題だった。

 実証実験は、牛のストレスになる機器を体に取り付けないのが特徴で、牛舎に設置した赤外線センサーの画像データを、Wi−Fiと超高速無線通信のミリ波ネットワークを利用してクラウドサーバに蓄積、その画像ビッグデータを解析し、転倒と寝ている状態を判別する仕組み。