4年連続で県内の最高路線価となった宇都宮駅東口駅前ロータリー付近=6月29日午前、宇都宮市宮みらい

 関東信越国税局が3日公表した2023年分の路線価は、県内トップの宇都宮駅東口駅前ロータリーが4年連続で上昇するなど、宇都宮市中心部で上昇が目立った。次世代型路面電車(LRT)の8月開業を目前に控える中、同駅東側の沿線ではマンションなどの整備が相次いでおり、今後も上昇が見込まれる。一方、JR宇都宮線沿線以外は下落が目立ち、差は広がりつつある。

 県内最高路線価となった同駅東口駅前ロータリーはLRTの発着点で、昨年は複合施設ウツノミヤテラスや交流拠点施設ライトキューブ宇都宮など大型施設が続々と開業した。

 県不動産鑑定士協会の鈴木健司(すずきけんじ)会長は「商業集積が向上し、LRTの開業でさらなる発展が見込まれる。土地需要は高い」とみる。

 LRT沿線は、マンションやオフィスビルなどの建設が続く。また、宇都宮市は平石停留場に直結した公園に巨大スケートパークも整備する予定。同市市街地整備課の石川弘(いしかわひろし)課長は「官と民で開発が進めば、駅東エリア全体のポテンシャルがますます高まる」と先を見据える。

 同駅西口も再開発事業が進む駅前商業地の地価が上昇した。鈴木会長によると、駅西側の市街地も潜在的に需要があり、変動率は小幅に上昇している。小山市、下野市などを含め、JR宇都宮線沿線は東京圏への通勤利便性が高いことなどから上昇傾向が続く。

 一方、足利、鹿沼署管内では最高路線価が4年連続で下落した。鹿沼市街地は利便性がより高い宇都宮線沿線と比較すると、土地需要が下がり、地元の不動産業者は「地価が上がる要素が少ない。町の魅力をさらに上げて人口増加につなげるほかない」と説明する。

 大田原署管内の那須塩原市は一部で道路整備により下げ止まりが見られるという。ただ鈴木会長は「首都圏から距離があり経済の回復が遅れており、地価の下落傾向は続いている」と指摘した。