楢崎、冷や汗の予選8位 SクライミングボルダリングW杯

 世界王者らしからぬ動きだった。予選A組8位に沈み、通過ラインぎりぎりで準決勝に進んだ楢崎智亜(県山岳連盟)は「悪い癖が出てしまった」と淡々と振り返った。

 設定された5課題(コース)の中、4課題で完登したが、試技数を増やして苦しんだ。

 第1、第2課題は一発でクリアしたが、第3課題は4回目の試技でようやく完登。「調子がよかった分、どんどん手を出してしまった。動きの選択を間違えて腕がパンパンになった」。調子のよさがあだとなった。

 昨季、日本人で初めて世界選手権とW杯年間総合のダブル優勝を決めた逸材。一目見ようと、観客の視線も自然と集まった。「応援はうれしいが、プレッシャーも感じた」とも本音を漏らす。

 今季W杯は開幕戦こそ予選落ちしたが、第2、第3戦は連続して2位入賞。現在、男子個人ランキングも3位に上げてきている。

 国内で初めて開かれたW杯。「自国開催なので、(優勝を)意識している。明日は安易に手を出さず、正確さを求めたい」。最高の結果を残すべく表情を引き締めた。