足利市が手放したアドレス、浮気調査の業者が再使用 市「手の打ちようない」

 足利市が魅力発信のため2015年度に開設した写真投稿サイト「アシカガグラム」が現在、民間業者の浮気調査に関するサイトとして再使用されていることが、30日までに分かった。同市が事業終了後、インターネット上の「住所」を示すドメインを手放し業者が取得したためで、担当者は「手の打ちようがない」と困惑。全国では自治体のサイトが偽の観光サイトにされた事例もあり、専門家はドメインの取り扱いに注意を呼び掛けている。

 アシカガグラムは同市がシティープロモーション推進事業の一環で15年10月~16年3月末の期間に開設。市民や観光客に市内の名所や店などの写真を投稿してもらう企画だった。サイト運営は民間委託し「ashikagagram.jp」のドメインを取得した。

 同市によると、このドメインは16年9月まで市が保持した後、更新せず手放した。同年11月、民間業者が取得し浮気調査のための探偵検索サイトを紹介するサイトのドメインとして使われている。サイトの中身は同市の使用時とは別ものになっている。

 同市の担当者はドメインを手放した事情について「保持するには費用が掛かり、税金を使って持ち続けるのは難しい」と説明。「犯罪に使われているわけではなく、対応のしようがない。今回の事態は想定外で教訓としたい」と困惑する。

 今回のドメイン再使用を見つけた同市猿田町のIT企業社長山田雅俊(やまだまさとし)さんは、ドメインが自治体をかたった偽サイトに悪用される危険性を指摘し「ネットのリテラシー(読み解く力)がないとだまされる恐れがある」と警鐘を鳴らす。