那須町湯本の国有林で登山講習会中だった大田原高の生徒と教員の8人が死亡した雪崩事故で、雪をかき分けて進むラッセル訓練中に8人を含む班の講師の教員が「(雪崩発生の)直前、急な斜面になる手前で危ないので戻ろうとした」という趣旨の証言をしていることが25日までに、関係者への取材で分かった。しかし天候などを踏まえて「大丈夫だろう」と最終判断して訓練を続け、雪崩に遭ったとみられる。

 同じ訓練に参加していた他の班には事故直前、風が出てきたとして下山し始めた班があったことも分かった。班によって天候の受け止めや訓練を続けるかどうかの判断などに違いがあったとみられる。

 関係者などによると、雪崩が起きたのは3月27日午前8時半ごろ。亡くなった8人を含む1班(大田原高生12人、教員2人)は樹林帯を抜けた辺りで、さらに上部の「天狗(てんぐ)の鼻」と呼ばれる岩付近から流下してきた雪崩に巻き込まれたとみられる。1班はその岩に向かっていた。

 樹林帯の斜面では雪の状態を確認。その後、樹林帯を抜け、岩に向かう急な斜面の手前で講師の教員は「危ないので戻る」といったんは指示した。しかし生徒の話なども踏まえて考え、最終的には「大丈夫だろう」と判断し、岩付近まで行って戻ることにしたという。雪崩はその直後に起きた。