初の検証委、疑問相次ぐ 講習会進め方、指導者の資質など 那須雪崩事故

 雪崩事故の第三者による検証委員会は16日の初会合で、事故が起きた春山安全登山講習会の進め方や指導者の資質、非常時の連絡体制などを今後の検証の主なポイントに挙げた。17日に事故から3週間となる中で始まった検証委。講習会の引率教員の聞き取り調査の結果も報告されたが、委員からは事故当時の状況などについて疑問が相次ぎ、原因究明や再発防止に向け、さらなる詳細な調査の必要性も浮き彫りになった。

 初会合は3時間余に及んだ。委員長に選任された戸田芳雄(とだよしお)東京女子体育大教授が閉会後に取材に応じ、検証のポイントなどを説明。「計画が出ているが、やり方が良かったのかどうか」などと、講習会の進め方は計画段階も含めて詳しく調べる考えを示した。

 本県高校生が部活動で標高1500メートル以上の山に登る場合は登山計画審査会の審査を受けることになっているが、講習会は慣例で審査の対象外だった。講習会の内容や目的、進め方などは検証委でも改めて議論されることになる。

 また戸田委員長は「先生方の経歴とか経験とか、資質とかも含め判断する必要がある」と指摘した。事故直前にラッセル訓練への切り替えを決めたとされる講習責任者や引率教員ら3人は登山歴20年以上とされるが、夏山や冬山の経験なども検証で踏まえるという。

 初会合で、委員からは疑問が相次いだという。6月までに事実関係などを明らかにするとした検証委には迅速で正確な検証が求められている。遺族らから提出された要望書も受け、戸田委員長は「二度と事故を繰り返さないよう、真剣に真摯(しんし)に検証する」と強調した。

【検証委で指摘された主な疑問点や今後のポイント】

・非常時の連絡態勢はあらかじめ決まっていたか

・事前の現地調査でどの範囲の積雪状況を調べたか

・登山経験や指導力など、指導者の資質に問題はなかったか

・講習会の目的や内容、実施の仕方は適切だったか

・当初の計画を変更した判断はどのように下されたか

・ラッセル訓練で実際に進んだコースは