クビアカツヤカミキリ(県提供)

 県は11日、モモやサクラなどの木に幼虫が寄生して枯死させる特定外来生物の昆虫「クビアカツヤカミキリ」の被害を初めて調査し、今年4~8月に、足利、佐野の両市の計678本で被害が確認されたと発表した。昨年度は両市で220本の被害が報告されており、既に3倍以上の被害が出ている。県は本年度内に県や市町の担当者らが出席する協議会を開いて情報共有を図り、被害拡大防止に向けた取り組みを強化する考え。

 県によると、クビアカツヤカミキリは中国や朝鮮半島などが原産。成虫は体長2・5~4センチほどで、黒い全身に胸部(首部)が赤い特徴がある。繁殖力が強く、国内に天敵がいないこともあり、分布が拡大しているとみられる。今年1月に特定外来生物に指定された。

 調査は県内被害の現状を確認し、重点的な周知や防除対策につなげようと、足利、佐野、栃木の3市で県や市、農園管理者らが実施。足利、佐野の両市でモモ517本、サクラ106本、ウメ25本などの被害があった。栃木市では2017年に成虫が発見されたが、被害は確認されなかった。

 県はホームページ(HP)で被害が確認された場所や防除対策を公開しており、6月には3市を中心にチラシ3万枚を配布して駆除と情報提供を呼び掛けた。早ければ今月中にも防除マニュアルを策定し、HPなどで公開する予定。

 県自然環境課の担当者は「県内の市町と連携しながら周知に取り組み、クビアカツヤカミキリの生息域の拡大防止、根絶に取り組んでいきたい」と話している。