長時間労働が疑われる県内の事業所を集中的に監督する栃木労働局の2016年の「過重労働解消キャンペーン」で、対象143事業所のうち43%に当たる62事業所に、時間外労働を「過労死ライン」とされる月80時間以内に削減するよう指導したことが、11日までに同労働局のまとめで分かった。過労死ラインは、政府が進める時間外労働時間の上限規制の議論で注目された。

 キャンペーンは長時間労働が疑われる県内事業所を対象に、昨年11月実施した。対象は同労働局が任意に選んだ。厚生労働省が時間外労働の目安とする月45時間を上回る労使間の合意協定(三六協定)がある事業所でも、健康確保の観点から改善が必要と判断した場合、指導を行った。

 長時間労働を行った労働者に対する医師による面接指導など、健康障害防止措置が不十分なため改善を指導したのは99事業所。このうち62事業所が時間外労働を月80時間以内に削減するよう指導された。

 三六協定がないなど、違法な時間外労働が行われていたのは47事業所で全体の33%。このうち、時間外労働が最も長い労働者の時間数が月80時間を超えたのは30事業所。2事業所は200時間を超えていた。

 労働時間で法令違反の事業所が多く見つかったのは、製造業の17事業所、次いで運輸交通業の15事業所だった。