西日本産と町内産の原木が半々で並ぶ桧山さんのほだ場。「西日本の購入木は雑菌が繁殖しやすい」と話す=7日午前、茂木町小深

 東日本大震災後の原発事故から11日で7年半。県内を広く汚染した放射性セシウムの影響は低下しつつあるものの、食味に優れる原木シイタケの栽培に使う県内のクヌギやコナラの原木林は、主産地の茂木町をはじめ今も無条件で使える状況にないのが現状だ。「原木として利用し、切り株から出る萌芽(ほうが)を育てて資源を循環させないと里山林の荒廃が進む」と関係者の間では懸念が強まっている。

 「少し前ならいい山だったが、チップにしかならないこんな山がたくさんある」。茂木町の芳賀地区森林組合の富田和守(とみたかずもり)事業課長(43)は、同町小山の山林を指して嘆く。一見豊かに育ったかに見える里山のクヌギやコナラは太さ25~30センチほどの大木になり、ほぼ使い道がない。

 県は事故後、安全安心な原木シイタケ生産のため、可能な限り汚染されていない原木を使うよう推奨。県林業木材産業課によると、事故前は原木の8~9割を県内産で賄っていたが、今年春の植菌用では約45万本のうち県内産は28%にまで減少、汚染されていない大分産などが72%を占める。