7連覇を狙う作新をどこが止めるかが焦点だった99回目の夏は、前回以上に「作新一強」を印象付ける結果となった。そのほか史上初となる3年連続の同一カード決勝に150キロを投げる剛腕投手の出現など見どころが多かった。

 作新は1回戦こそ宇工に苦戦を強いられたが、試合を重ねるごとに成長。決勝では先発全員安打をマーク、チーム打率は3割9分3厘。背番号10の篠原聖弥は決勝を含む3戦に先発し防御率0・39と文句なしの成績を残した。長打力不足をつなぎの意識の徹底で補い、実戦経験を積ませながら投手陣の層を厚くした小針崇宏監督の手腕は見事だった。

 3年連続準優勝の国学栃木にも拍手を送りたい。ノーシードながら3回戦で佐野日大、準決勝で文星付と強豪を打力で撃破。決勝では完敗したが、2年生4人が出場しただけに来年が楽しみだ。

 青藍泰斗の主戦・石川翔(いしかわしょう)は左足首に故障を抱えながら石橋との準々決勝で自己最速を更新する151キロをマーク。準決勝では作新相手に3失点完投するなど、プロのスカウト陣の前で潜在能力の高さをアピールした。文星付は準々決勝で第1シードの白鴎足利を下し、5年ぶりに4強入り。1年生県大会3連覇の実績がだてでないことを証明した。

 8強の中で公立勢は石橋と真岡。足利清風は学校創立11年目にして初の3回戦進出を果たした。個人では矢板東の主戦・大森拓郎(おおもりたくろう)が1回戦から3試合で計42奪三振を記録するなど大会を盛り上げた。

 作新の夏の甲子園連覇は大いに期待したいが、本県全体のレベルアップには王者の独走に歯止めを掛けるライバルの出現が不可欠。節目の100回大会に向け、他校の巻き返しも楽しみに待ちたい。