栃木ウーヴァ「プロ化」へ 1年でのJFL復帰掲げ

 サッカーの日本フットボールリーグ(JFL)で今季最下位となり、関東リーグへの降格が決まった栃木ウーヴァFC(岩原克彦(いわはらかつひこ)代表)がプロ化し、1年でJFL復帰を目指す方針を固めたことが12日までに分かった。来季の年間運営費を今季の2倍となる約1億2千万円規模を想定し、これまで無給だった所属選手の大半とプロ契約を結ぶ予定。選手へ支払う給与はスポンサーからの支援で賄うという。

 JFLで苦戦が続いた経験から、質の高い選手獲得やチーム強化にはプロ化が避けられないと判断。数年以内のJ3ライセンス取得も視野に入れ、拠点とする栃木市内で9日に開かれたクラブ納会で岩原代表は「今までの形にこだわらず、新しいやり方で戦いたい」と、1年でのJFL復帰に向けてプロ化することを宣言した。

 プロ化の背景には、14年にJ3が設置されたことに伴うJFLのレベル向上がある。下野新聞社の取材に対し、岩原代表は「実業団を除けば、JFLで完全アマチュアのクラブはほとんどない。選手に給料を払わず、プロに対抗するのは限界がある」と説明した。

 ウーヴァの今季の運営費は約6千万円。所属選手28人は全員無給で、小中学校の用務員などの仕事で生計を立てていた。プロ化によって最低でも新たに6千万円が必要になると見込まれるが、今季からスポンサーとなった2社が負担することを了承した。プロ化により、従来は夜間に2時間行うのがやっとだった練習を昼間に行うことが可能になり、グラウンド確保も容易になるという。

 既に3分の2近い数の選手の放出を決定。トライアウトなどを通じて新たにJリーグ経験者らの獲得を目指している。

 岩原代表は「苦しい時に支えてくれた地域スポンサーの理解を得ながら、一歩ずつ階段を上がっていきたい」。来季の続投が決まった堺陽二(さかいようじ)監督は「プロ化によってこれまで以上に高い意識が求められる。選手にとっても私にとっても勝負の年になる」と表情を引き締めていた。

 ウーヴァは1947年に日立栃木サッカー部として発足し、2006年にクラブチームとなった。09年の地域リーグ決勝大会で準優勝し、JFLに昇格した。JFLでは2年目の11年に10位に入ったが、その後は低迷。8年目の今季は5勝9分け16敗、勝ち点24で16チーム中最下位だった。