サンコウチョウの雄(坂本利光さん撮影)

自然保護を呼び掛ける看板の設置作業

サンコウチョウの雄(坂本利光さん撮影) 自然保護を呼び掛ける看板の設置作業

 【栃木】大平町西山田の太平山南山麓で、珍しいサンコウチョウを撮影しようと写真愛好家らが民有地に入り込み木の枝を伐採するなどのマナーの悪さが目立っている。繁殖を妨げるケースも出ており、地元の晃石山を中心に環境整備を行っているNPO法人太平山南山麓友の会と地主はこのほど、同山登山の入り口となっている駐車場など3カ所に環境保護を呼び掛ける看板を設置した。

 サンコウチョウは、雄は長い尾羽がある美しい渡り鳥。5月ごろ日本に来て繁殖し、秋になると南方に飛び立つ。県内にも飛来するが、近年は生息数が著しく減少。県版レッドデータブックに載っている。

 太平山や晃石山の山麓も飛来地になっている。周辺に詳しい関係者によると、少なくとも数年前から、サンコウチョウやその巣を撮影しようと写真愛好者がグループで訪れ、登山道を離れて民有地に勝手に入り込むようになった。

 中には巣を見つけ場所をスマホで発信し仲間を大勢呼び寄せたり、撮影しやすいよう巣の周りの枝を勝手に伐採したりするケースも。このためサンコウチョウが営巣をやめてしまうことがあるという。

 今回の看板は、こうした事態に加え、以前から山の植物を持ち帰るなどのマナーの悪さが見られたことから、設置することになった。看板はA3判で2種類。自然破壊や動植物の持ち帰りの禁止、登山道から外れて山中に入らないことを盛り込んでいる。

 県鳥獣保護管理員兼自然監視員で同法人の藤野晴彦(ふじのはるひこ)副理事長(64)は「野鳥の自然の営みを理解して、マナーを守ってほしい」と話している。