元今泉町交差点に向かう県道64号。中央と3車線目が右折レーンとなっている

元今泉町交差点の周辺地図

元今泉町交差点に向かう県道64号。中央と3車線目が右折レーンとなっている 元今泉町交差点の周辺地図

 「車で中央車線を直進していたら、いつのまにか右折車線になってしまった。危険なのでは?」。宇都宮市の男性(72)から「あなた発 とちぎ特命取材班」(あなとち)に、こんな声が寄せられた。その場所は、宇都宮市のJR宇都宮駅東口の十字路「元今泉町交差点」(元今泉4丁目)。来年開業する予定の次世代型路面電車(LRT)のルートから北に約450メートルの距離だ。確かめるため、車で向かった。

 県道64号(宇都宮向田線)とJR線が交差する今泉アンダーの先にその交差点はあった。中央と3車線目が右折レーンで、左端が左折と直進になる。以前は右折、直進、左折のよくある交差点だったが、2020年1月、中央車線が右折に変更された。

 県道路整備課によると、区画線を変更した理由は渋滞対策だった。確かに、駅西の市中心部から駅東に抜ける道路のため、特に朝の時間帯は、通称鬼怒通りに向かう右折車で混雑している。

 地元自治会から周辺の歩道の改善を求める要望があり、併せて渋滞も緩和させようと、調査を実施した。その結果、左折車両が少ないことから、2車線を右折にすることで渋滞が緩和できると分かったという。

 区画線の変更後の交通量調査では、滞留した車が最初に停止してから交差点を通過するまでの「最大通過時間」が、それまでの半分の約1分に短縮した。

 ただし、事故増加への懸念は残る。直進のつもりで中央を進んでいる車が戸惑ったり、直前で左端に割り込んだりしてしまうのではないか。県警交通企画課に聞いてみた。

 区画線変更前後の2年間ずつを比べると、交差点へ東進中、車線変更が原因で起きた事故は3件から1件に減少した。交差点で右折中の事故は9件増加したが、高山洋平(たかやまようへい)事故分析係長(45)は「区画線変更で右折車両が増えたためではないか」と推測している。

 調査の結果を伝えると、情報を寄せてくれた男性は「1度通ったことがあればいいが、周辺の地理に詳しくない人には危険。看板標識を立てるなど対策が必要なのでは」と訴えた。

 これに対し、県は「周辺は交差点が連続しているため、効果的な看板設置は難しい」とする一方、「交通状況を確認の上、対応を検討したい」としている。