奈良史子副院長

奈良史子副院長

 子どもたちが楽しみにしている毎日の「おやつ」。だが、与え方によってはカロリーオーバーにつながり、虫歯のリスクも高めてしまう。子どもの間食の栄養面や歯に与える影響について、専門家2人に聞いた。

 県健康増進課の管理栄養士斎藤美保子(さいとうみほこ)副主幹によると、食事で取れない栄養を補うために取るのが間食。しっかり食事を取れている子どもに間食は必要ない。逆に、運動量の多い子や痩せぎみの子は間食で栄養を補いたい。

 与え方としては「食事に影響しない程度に、時間や量を決めることが大切。与え過ぎると肥満になるので注意」と斎藤副主幹。乳幼児期の肥満は、成人の肥満につながりやすいという。

 1日に間食で取るエネルギーは、1日当たりに必要なエネルギーの10~20パーセントが目安。3~5歳児の場合は150~250カロリーが適量となる。

 間食は菓子である必要はなく、ヨーグルトなどの乳製品やおにぎりでもいい。夏場はトウモロコシやスイカ、トマトなどが旬でお薦め。甘い菓子を食べる時は飲み物を麦茶などの甘くないものにし、ジュースを飲む時には甘い菓子でないものを与えるなど、カロリーオーバーにならないよう組み合わせる。

 就寝2時間前の間食は、翌日の朝食が食べられず生活バランスを崩す原因となるので避けよう。

 間食を巡っては、保護者と祖父母の間でトラブルになることもある。宇都宮市、30代女性は「義母が勝手に息子に果物を与えてしまい、その後ご飯が食べられなくなって困る。言っても聞いてくれない」と吐露する。久々に会う孫の喜ぶ顔が見たいあまり、祖父母が大量の菓子を与えてしまうケースも少なくない。斎藤副主幹は「食物アレルギーのある子どももいる。祖父母は勝手に与えず、保護者と事前に相談を」とアドバイスする。

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 間食が歯に与える影響も気になるところ。日本小児歯科学会認定小児歯科専門医のならファミリー歯科医院(宇都宮市)の奈良史子(ならあやこ)副院長は「未成熟の乳歯は軟らかく酸に弱いため、年齢が低いほど虫歯になりやすく、重症化しやすい」とした上で「間食はいいが、年齢に合ったものを与えてほしい」と注文をつける。年上のきょうだいに合わせた間食で虫歯になる子どもも多いという。

 チューイングキャンディのように、歯に付きやすく砂糖を多用した菓子は要注意。長時間口の中に入れていると、口腔(こうくう)内が酸性になり、歯の表面が溶けやすくなる。甘いジュースもだらだら飲むと虫歯になりやすい。

 食後は歯磨きが望ましいが、間食の後は難しいことも。その際は、酸性になった口腔内を中和させるため、うがいをする。うがいができない時は、水やお茶を飲ませよう。

 虫歯で乳歯を早期喪失すると、かみ合わせや歯並びが悪くなったり、永久歯が正しい位置に生えてこなかったりする。奈良副院長は「虫歯になってつらい思いをするのは子ども。周りの大人が気を配ってほしい」と話している。