対馬丸事件、生存者の長女が小学校で講演 鹿沼

 【鹿沼】太平洋戦争中、学童疎開のため多くの児童らを乗せていた船が潜水艦の攻撃を受けて沈没した「対馬丸事件」を伝える講演会が2日、清洲第一小で開かれた。沈没した対馬丸に乗船して生き残った引率教員の長女上野和子(うえのかずこ)さん(70)=栃木市大平町西野田=が戦争の悲惨さを訴えた。

 引率教員として乗船していた母新崎美津子(にいざきみつこ)さん=享年(90)=の死後、上野さんは母や当事者らから聞いた話を元に、3年前から県内で講話活動を行っている。今回、児童たちに平和について考えてもらおうと、同校が講演を依頼した。

 上野さんは戦時中の国内の雰囲気や、学童疎開に至った経緯を説明。その後、母から聞いた話などを元に、攻撃を受けた時の船の様子を話した。出席した5、6年生21人は真剣な表情で話を聞いていた。

 最後に上野さんは、「母は『忘れないでほしい』と言っていた。今日聞いた話をいつか思い出してほしい」と訴えた。