地域支えた樽作り、栃木農高生が学ぶ 伝統技術学ぶ選択授業 完成品をみそ作りに利用へ

 【栃木】栃木農業高農業科の2年生は本年度、地域の農業・産業の理解と伝統的な技術を学ぶ選択授業の一環で初めて樽作りに挑戦し19日、三つを完成させた。生徒たちは、昨年11月から県伝統工芸士の樽職人萩原幹雄(はぎわらみきお)さん(65)=片柳町1丁目=の指導を受け、製作に取り組んできた。来月9日には、完成した樽を使ってみそ作りを学ぶ予定だ。

 同校では毎年、地域資源を学ぶ選択科目があり、これまで黒豆やソバなど特産品の栽培実習を行ってきた。本年度は生徒に地域の技術を学んでもらおうと、倭(やまと)町にある若者のベンチャービジネス支援拠点「パーラートチギ」代表で、樽作りの経験がある大波龍郷(おおなみたつさと)代表(33)に企画を打診した。

 9月にオリエンテーションを行い、生徒たちは酒やみその醸造元がある市内で、樽が地域産業の重要な道具だったことを学習。11月から本格的に製作を始め、スギの板を側板にする工程や竹で編んだタガで締め上げる作業を行ってきた。

 4回目を迎えた19日は、生徒19人が参加して丸底をはめる作業と「削り」と呼ばれる仕上げを行った。削りは底の位置を決める大切な作業で、手を抜くと水漏れの原因となる。生徒たちがカンナを使って黙々と仕上げていると、「力を入れすぎないように」と萩原さんの指導に熱が入った。