明治の館で実習中のコウさん(中央)と朱さん(右)

 【日光】市と観光友好都市を結ぶ台湾・台南市にある長栄大応用日本語学科の学生10人が28日まで、日光地区の飲食店で働きながら日本語を学んでいる。同大が国際的観光地である日光での実習を希望し、日光日台親善協会が初めて実習生を受け入れた。学生たちは日本語を生かした仕事に就くことを目指しており、「方言など現地でしか学べないことが多い」と熱心に実習に取り組んでいる。

 親善協によると、同大の学生は今夏、約60人が北海道から沖縄まで日本各地で実習を受けている。日光での実習には定員10人に対して36人が希望した。

 学内選抜を経て3年生の男子2人、女子8人が7月初旬に来県。親善協の事務局である日光総業が市内の社員寮を提供して受け入れ、同社経営のレストラン「明治の館」などで接客業務に当たっている。

 10人とも日本語検定2級以上の語学力があり、同社社長で親善協の宇井貴彦(ういたかひこ)事務局長(60)は「日本語を学ぶ意欲が高く、真面目に業務をこなしている。卒業後に就職希望があれば受け入れたい」と評価する。

 男子学生のコウ品儒(こうひんじゅ)さん(21)は「教科書にはない生の日本語が学べている。今後、日本のバイクメーカーで働きたい」。女子学生の朱怡セン(しゅいせん)さん(21)は「自然が豊かで水がおいしい」と日光の印象を話した。

 同大は来年以降の実習地を日光に集約することを検討している。宇井事務局長は「日台親善と夏場の人手不足を踏まえ、受け入れを望む地元企業は多い。しかし、大人数を受け入れられる住居が必要。市営住宅の活用などで市にも協力してほしい」と話している。