止まった時計、絆伝える 宇都宮国本中、震災の記憶残す石碑建立

 【宇都宮】国本中の校舎の南側、枝を大きく広げたしだれ桜の下に、2時46分で止まったままの時計台がある。2011年3月11日の東日本大震災で、大谷石の台座から時計が落ちて、壊れた。この時計台を震災の記憶を伝える遺構として残すため、石碑が作られ、24日夕に除幕式があった。

 直径約60センチ、白い文字盤の丸いアナログ時計。高さ3メートルはある大谷石の台座の上部に据え付けられている。時計台は1974年9月に建てられた。

 震災後に直そうとしたが、製造から年月がたっていて修理はかなわず、そのまま残していたという。今年は国本中の創立70周年に当たるため、同校の同窓会が節目の事業として石碑の制作を計画した。

 「家族や地域で助け合い励まし合う『人の絆』の大切さを、あの震災から学んだ。後世に伝えたい」。同窓会の矢古宇芳一(やこうよしかず)会長(56)は、石碑を造った理由を語る。

 石碑は高さ1メートル、幅1・5メートルほど。時計台の前面に設けた。磨かれた碑の表面には、絆の大切さのほか、震災で体育館入り口や校舎の壁の一部が損壊したことが刻まれた。「3・11の時計台」と名付けた。