那須塩原市の民間施設で行われている水泳授業=21日、同市上厚崎

那須塩原市の民間施設で行われている水泳授業=21日、同市上厚崎

栃木県内小中学校水泳授業の校外施設活用状況

那須塩原市の民間施設で行われている水泳授業=21日、同市上厚崎 那須塩原市の民間施設で行われている水泳授業=21日、同市上厚崎 栃木県内小中学校水泳授業の校外施設活用状況

 栃木県内の小中学校で、水泳の授業を校内プールでなく、民間施設など校外のプールで行うケースが増えている。下野新聞社の2日までの取材では、県内25市町のうち18市町で、校外施設を使った授業を行う学校(本年度中の実施予定を含む)があった。少子化が進む中、老朽化した学校プールの維持管理や改修の費用を抑えることに加え、熱中症対策や教職員の業務の負担軽減にもつながることが背景にある。

 25市町の公立小中学校494校のうち、17%に当たる18市町の82校が校外施設で授業を行っている。各市町の活用割合では、芳賀、那珂川両町が100%となっており、次いで多いのが那須烏山市の71%、塩谷町の50%などとなっている。

 利用する施設は「民間スポーツクラブ」「運動公園などの公営プール」「近隣学校」のいずれかだった。

 芳賀町は全4小中学校が「町B&G海洋センター」のプールを利用。同町は校外施設を使用するメリットについて、「温水なので子どもたちが入りやすく、天候に左右されないことが大きい」としている。

 全5小中学校が5月にオープンした町屋内水泳場で授業を行う那珂川町は、「教職員にとっては施設の職員に授業をサポートしてもらえることも大きいようだ」と回答した。

 那須塩原市では本年度から、9小中学校が校外施設を活用。そのうち4校をモデル校とし、民間スポーツクラブの屋内プールを活用した水泳授業を試験的に開始した。残り5校は市営プールを使用する。

 同市の公立小中学校には26校(廃校含む)にプールがあり、このうち24校は建設から30年、6校は50年が経過している。市教委はプールの維持管理に年間約2200万円、施設改修は1校当たり約2億円かかると試算している。

 モデル4校の水泳授業の経費は、プールと送迎用バスの使用料などで計約512万円。市教委は民間施設を使うメリットとして、(1)インストラクターの指導補助による技術向上(2)教職員によるプールの管理などの負担軽減、天候に左右されない計画的な授業の実施(3)プールの改修、維持管理費の削減-の3点を挙げる。

 同市教育部の後藤修(ごとうおさむ)部長(57)は「厳しい財政状況を考えると、学校の全てのプールを改修することは不可能。民間施設などを活用しながら、各校で水泳授業を継続していくための最善の方法を探っていきたい」と話している。

 一方、校外プールを全く利用していないのは、県内最多の学校数の宇都宮市や、栃木市など7市町だった。宇都宮市は「今のところは各校のプールが使えている」とし、栃木市は「今のところは大丈夫だが、各校の施設が傷んでいることは事実。施設の共有化や民間施設の活用について、7月に庁内で検討を始める」としている。