冠水により立ち往生する車=10日午後7時15分ごろ、宇都宮市中里町(画像は一部加工しています)

 県北部から県央部にかけた広い範囲が猛烈な雷雨に見舞われた10日夜、避難準備・高齢者等避難開始情報の発令を受けて避難所に身を寄せた住民は「経験したことのない雨と雷だった」と恐怖を語った。那須塩原市で雷が原因とみられる火災が発生したほか、宇都宮市では雨による道路の冠水や立ち往生した車など被害が相次いだ。

 避難を促す情報は宇都宮市、鹿沼市、高根沢町の2市1町が発令した。宇都宮市が開設した避難所の一つ、河内地区市民センター(同市中岡本町)には発令から約1時間半後の午後8時25分までに、周辺住民24人が避難。その後も高齢者や家族連れが集まり、不安げな表情でテレビやスマートフォンを見つめ、雨の情報を確認していた。

 自宅近くの鬼怒川の氾濫を恐れ、妻(71)と避難したという同市白沢町、無職長谷川昭司(はせがわしょうじ)さん(74)は「ダーッとすごい勢いで雨が降り続いていた。経験したことのないような雨と雷で、怖いくらいだった」。

 那須塩原市東三島6丁目では同5時ごろ、落雷が原因とみられる火災で倉庫の屋根が焼けた。倉庫内にいた同所、自営業男性(38)は「ゴゴーッと聞いたことのない大きな音が聞こえ、煙のような臭いがしたので屋根を見ると、赤い火が出ていた」と話した。

 雨により道路にも水があふれた。同日夕方、宇都宮市上田町と、同市中里町で市道が冠水し、それぞれ車1台が立ち往生した。