丁寧に組み立てられる「テクニクス」のレコードプレーヤー=宇都宮市

パナソニックの宇都宮で製造される「テクニクス」のレコードプレーヤー「SL-1000R」

丁寧に組み立てられる「テクニクス」のレコードプレーヤー=宇都宮市 パナソニックの宇都宮で製造される「テクニクス」のレコードプレーヤー「SL-1000R」

 アナログの温かな音が見直され、昨年度の国内レコード生産量が16年ぶりに100万枚を突破した。パナソニック・アプライアンス社の高級音響機器ブランド「テクニクス」販売も計画の倍以上で推移しているという。アンプやレコードプレーヤーで受注生産の最上位機種を製造する宇都宮市平出工業団地のテレビ事業部「モノづくり革新センター」にも注文が相次ぐ。

 テクニクスの生産は2010年、一度中止された。しかし世界のファンの要望に応え、15年にブランドを復活させた。16年には、ダイレクトドライブ方式のレコードプレーヤー「SL-1200」の新シリーズ生産にも乗り出した。

 ただテクニクス生産の約4年にわたる空白は技術、ノウハウ伝承の大きな壁になった。同センターの製造担当者らは本社で徹底的に指導を受けたが、阪東弘三(ばんどうこうぞう)所長は「(レコード針が付く)トーンアームの動きをいかに滑らかにするか苦労した」と振り返る。

 同センターは世界に展開するテレビと音響機器の工場を統括するマザー工場。技能を身に付ける「モノづくり道場」を構え、効率的で正確な技能習得カリキュラムがある。テクニクスの製造には、ここで判定された最高技能レベルの従業員「匠」が従事する。